校長室の小窓から⑪
「夢を叶えるために・・・・・」
8月 23 日、中学校と高校を併せてフルオープンスクールを開催いたしました。たく
さんの本校生徒もお手伝いしてくれたおかげで、小学生や中学生、保護者の皆様など、約 500 名の方が来校され、充実した 1 日を過ごされました。当日、私は「夢を叶えるために・・・・・」と題して、東京オリンピック競泳女子 800mリレーアンカーの増田葵さんと対談させていただきました。増田さんは、小さな子どもの頃は水に顔もつけられなかったが、「辛いと思う時も仲間の支えで乗り越えられたこと」「お母さんが、私のやりたいことをとにかく応援してくれたこと」が「オリンピック選手になりたい」という夢を叶えられた大きな要因だとお話されました。子どもたちやご家族の方には、苦手なことを克服し、夢を叶える方法の大きなヒントになったのではないでしょうか。
本校生徒もオリンピック選手に負けず劣らず、素晴らしい経験を話してくれました。
生徒会役員の一人が、「古典が苦手だったが、古文に熱い先生のおかげで、できるようになりました。この先生は私の推しです。」とオープンスクールで紹介してくれたのです。
さて、今日から9月です。まだまだ暑さ厳しい日が続いていますが、我が家では夜に
なると、秋の虫が鳴き始めました。
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」
平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人でもある藤原敏行の歌です。
秋が来たとはっきり見えるわけではないが、風の音で秋の訪れにはっと気づかされたという意味です。「秋立つ日詠める」とあることから、立秋の日の歌で、今年なら8月7日です。しかし、最近の立秋の風に秋の気配を感じることはなく、地球温暖化が進んでいるのだと考えてしまう私はなんと無粋なのでしょう。
昔と季節感が異なると言えば、大学入試です。私の頃は、1月の寒の入りを迎えると
受験シーズンの始まりでしたが、学校推薦型選抜や総合型選抜など多種多様な入試制度があり、9月から3月までの長期ロードとなっています。大学入試制度の変化は偏差値だけで進学先を選ぶのではなく、自分の個性としっかり向き合う重要性の表れです。受験生にとっては大変な時期となりますが、自らの夢を叶えられる納得の進路先を見つけられることを願っています。
令和7年 9 月 1 日(月) 金光八尾中学校高等学校 校長 松井 祥一