お知らせ詳細
2025/10/01おたより

校長室の小窓から⑬

「話食動眠」

早いもので今年度も半年という折り返し地点を過ぎました。皆さんは「ジャネーの法
則」をご存知でしょうか。「人生のある時期に感じる時間の長さは年齢の逆数に比例する」というものです。わかりやすく言うと、歳をとるにつれ、時間が早く過ぎるように感じる、1年が短く感じるということです。ジャネーの法則によれば、「人は 20 歳で主観的な人生の時間の半分を終えている」とされています。つまり、20 歳が人生の折り返し地点だというのです。
確かに子どもの頃の1年はとても長く感じましたが、最近はあっという間に過ぎてし
まいます。なぜかと言うと、脳の活動量が多いほど時間がゆっくり流れるように感じるからだそうです。子どもから大人まで、健康な脳を保っていく秘訣は、『話食動眠(わしょくどうみん)』です。「会話」「食事」「運動」「睡眠」です。高齢者の認知機能維持向上のために使われるキーワードだと思っていましたが、子どもの頃から心がけるべき生活習慣なのです。
近年、日本の子どもたちは語彙力が低下していると言われています。国語以外の教科
でも問題文を正確に読めない子どもが増えています。読解力はすべての教科において、土台となる力です。ここでいう読解力とは、単に文章の意味がわかるだけでなく、熟考したり、自分の考えを述べたりする力も含みます。読解力の向上と脳の活性化には傾聴、思いやり、笑顔を心がけた円滑な会話が欠かせません。
「毎日同じくらいの時刻に寝ている」「毎日同じくらいの時刻に起きている」という
睡眠習慣と子供の朝食欠食には相関関係があることがわかっています。また、全国学力テストでは、毎日朝食を食べる子どもほど、学力調査の平均正答率が高い傾向ありますし、全国体力調査の体力合計点が高い傾向にあります。このことからも学力、体力ともに「食事」「運動」「睡眠」が密接に関連していることがわかります。
秋こそ伸長の季節です。脳の活性化を促す生活を心が
けて、「天高く馬肥ゆる秋」に成果を発揮してみましょう。

令和7年 10 月1日(水) 金光八尾中学校高等学校 校長 松井 祥一

校長室の小窓から⑬

TOP