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2026/02/06おたより

校長室の小窓から㉑

決断はスタート地点
寒い日が続き、空気が乾燥しており、インフルエンザが猛威を振るっています。受験生諸君は感染対策を怠らず、実力を十分発揮してほしいと願っています。
1月 24 日、古都奈良の早春を告げる伝統行事、若草山山焼きを見てきました。約 600発の花火が打ち上げられ、山肌を炎が包み夜空を焦がす様子は実に圧巻でした。2 月 3日の節分には老夫婦で恵方巻をかじり、無病息災を祈りました。こうして無事立春を迎えることができました。季節を感じながら時を綴ると、ありきたりな日々もかけがえのない時間に感じることができます。
いよいよミラノコルティナオリンピックが開幕します。スピードスケートの高木美帆選手がインタビューでこんなことを言っていました。「これまでのオリンピックは万全の体制で臨んできたが、今回はそうではない。筋力アップしたパワーが思うように氷に伝わらない。暗闇に迷い込んだ気分だ。そこでオリンピック出場種目ではないが、パワーだけでは戦えない 3000m に出場し、力の抜き方が見えた。少し光がさしてきた。」力技や熱意、根性だけでは通用しないことがあります。「気合だっ! 気合いだっ!」と連呼する元女子レスリング浜口京子さんの父親、アニマル浜口さんですが、1日5分、心を整理する時間を作っていると言います。壁に点を書いた紙を貼って、その点をじっと見る、そして好きな言葉を唱えるのだそうです。また、浜口さんは読書が好きで、言葉の力からも元気を貰えるとおっしゃいました。高木選手もアニマル浜口さんも、実に哲学的です。哲学的思考とは物事の本質を見極め、適切な判断を下すことです。そのためには、様々な情報や意見に耳を傾け、様々な角度から考える習慣を身につけることが必要です。新しい自分を見つけ、最後は自分の責任で判断を下さなければなりません。それが「決断」というものです。
前号では「本質を見抜く」と題して書きました。今回は、いよいよ「決断」の時です。卒業を間近に控えている皆さんは、次の進路に向けて大きな決断をしたことでしょう。考え抜いた決断は「正しい答え」でも「間違った答え」でもなく、新たに踏み出した先で、どう生きるかです。皆さんはゴールではなく、スタート地点に立ったのです。

令和 8 年2月6日(金) 金光八尾中学校高等学校 校長 松井 祥一

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