美術部写生合宿(令和6年3月28日(木)~3月29日(金))
美術部では毎年3月末に写生合宿を行なっていたのですがコロナ禍になって中々企画が難しい状況でした。
しかしコロナ禍も明け、5年ぶりに合宿をすることができました。
今年の写生地は奈良です。
一日目の写生場所は浮見堂周辺でした。
近鉄奈良駅からみんなで歩いて行き、目的地に着いてからは各自で良い場所を見つけて描き始めます。
雨予報で心配していましたが、何とか降られずに写生に集中することができました。
浮見堂付近は奈良公園や東大寺周辺よりも比較的人が落ち着いており、本校生徒以外にも写生をしている人がちらほらいました。
制作中の生徒の様子です。
生徒の作品です。(一部)
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写生が終わって宿舎へチェックインし、入浴・夕食を済ませたのち、参加生徒全員で合評会を行いました。
ここで生徒同士の作品を初めて見て、各作品のいいところを発見し合います。
他人と自分の作品のいい点・足りない点に、色んな作品と比較することで気が付けるのが合評会の良いところです。
構図はいいけど色が薄い、色はいいけど描いた建物が歪んでる、場所選びが・・画面の切り方が・・など。
塗り残している人はほとんどいませんでした。個人的には、“かげ”をもっとうまく表現できたら深みのある絵になると感じる作品がいくつもありました。
二日目の写生場所は猿沢池・興福寺 五重塔 周辺でした。
朝起きたときは雨が土砂降りでどうなることかと思いましたが、宿舎を出るころにギリギリ降りやみ、お昼には雲一つない青空が広がっていて安心しました。当美術部にはとんでもない晴れ人間がいるのかもしれません。
この周辺は国内外問わず観光客の方がとても多かったです。
制作中の生徒の様子です。
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生徒の作品です。(一部)
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普段絵を描いたり、ものを作ったりするのはやはり制作環境の整っている室内であることが多いです。描きたい場所をその場で選び、その場で描く、というのは昨今“特別なこと”になってきています。スマホやタブレット、カメラなどの写真に収める機械が普及し始めてなおさら。大人になってから自分でそういう時間を設けることも中々ないと思います。だからこそ、美術部の活動を通して得られる、その場所の空気を感じながら描ける機会は大事にしてほしい、できるだけ多く経験してほしいと思っています。
しかし、実物・実景を見て、絵として平面に収める難しさを経験するという技術的向上ももちろん大切。
5月に私学写生大会があります。今回の合宿で部員たちが実際に現地で描き、他の子の作品も見ることで得た、時間配分や描き方、場所決め、画面の切り方などのコツを、私学写生大会で活かしてほしいです。
美術部顧問 弘正朋 原田ひかる 谷山未来