美術部 第30回全米青少年美術コンテスト2018
平成30年3月12日(月)~3月16日(金)
八尾市役所、1階市民ロビーにて第30回全米青少年美術コンテスト2018八尾地区選考会の展示会が行われました。
このコンテストは国際姉妹都市協会(Sister Cities International)により、アメリカ各都市とその姉妹都市の青少年を対象に行われており、本校はベルビュー市の姉妹都市である八尾市の八尾地区選考会に出品しています。この選考会で最優秀賞に選ばれた作品は姉妹都市協会を通してアメリカのコンテスト本選に参加出来るため、高校生にとっては滅多に経験出来ない国際的な展覧会とも言えます。
今回は52点の出品作品から本校の生徒1名が最優秀賞を受賞。
2名が優秀賞を受賞。
4名が奨励賞を受賞しました。
さらに、最優秀賞作品はアメリカの本選へ出展が決まりました。
最終日の16日(金)には会場で表彰式もありました。八尾市役所のロビーでの展示ということもあり、展覧会を知らずに来た方もたくさん足を運んでくださり、生徒達も作品発表の場がもらえて嬉しかったと思います。
今回の募集テーマ
「外交術(外国との関わり方)」-The Art of Diplomacy-
-平和の達成のために必要な、組織と市民の両面の外交努力の重要性- 日々の生活の中で外交の良いイメージをどのように捉えているのか、外国との関わり方や将来像を表すビジョンを伝統的な「握手」を超えたイメージで表現をするといった難しいテーマに、生徒達は戸惑いながらも自分の知識や感覚に基づき考察し、絵に表現する事が出来た様に思います。今回は例年以上に世界情勢を調べたり、コンセプトをしっかり考えながら作品制作をする生徒が多かったように感じました。特に物語を連想させたり、自分が当事者のように感じられるような描き方の作品もあり、思いつかなかった構図の作品に対して友達同士で褒め合う場面も良く見られました。
受賞作品は以下の通りです。
最優秀賞作品
優秀賞作品
優秀賞作品
奨励賞作品
奨励賞作品
奨励賞作品
奨励賞作品
今回の外交術というテーマを表現する上で”国境を考えすぎず、もっと人間という単位での交流を考えたい”といった思いを持つ生徒が大勢いることが分かりました。
そのため「家族」「動物」「音楽」「料理や文化」「挨拶」「自然」「笑顔」「子ども」のようにどの国にもあり、どの国に行っても大切にされているものを描く事で各国の人間同士仲良く尊重し合いながら生きていける事を表現した絵が多かったです。
そのような生徒が多い中で「赤十字社」の外国での活動に感銘を受けてこれこそ外交だと感じ表現した生徒、「貿易」のおかげで様々な国同士が支え合っている事が平和に繋がる外交だと考えた生徒、外交は選択一つで平和を脅かすという危険性を考えた生徒、共通言語の限界とアートの可能性を考えた生徒、改めて勉強の大切さを考え直し全ての子ども達の学びが将来の外交に繋がると考えた生徒、今大人達が協力し合い支え合っている外交を自分たちの時代で止めずにずっと続けていこうと考えた生徒、など様々な価値観と思いの詰まった作品が出来上がった事に感動しました。
与えられたテーマを表現するこの経験は、将来デザインの仕事などに関わる時に活かされると思います。ただ、今回はそれ以上に高校生達が今後の世界について、どうすれば平和で互いに尊重し合いながら生きていけるのか、真剣に考えてくれた事がとても嬉しかったです。きっとこの先、生徒達が社会へ羽ばたいてからもこの考えを忘れず、積極的に世界を繋ぐ、人と人を繋ぐ事の出来る人に成長してくれるだろうと信じています。
このような素晴らしい機会を与えてくださった八尾市役所の方々ありがとうございました。
生徒の皆さんは今後の活動にもこの経験を活かしていきましょう。
美術部顧問 弘正朋 森岡実里